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土煙が舞い、古い土作りの建物が次々と取り壊されていた。 新疆ウイグル自治区西端の古都カシュガル。古代からシルクロードの要衝地であったカシュガルは、現在も大規模なバザールが開催され、各地から集まったウイグル人の交流の場となっている。その中心にある約8キロ四方の旧市街は「老城」と呼ばれ、伝統的なウイグル家屋が建ち並ぶ地域だ。長い年月をかけて建て増しも行われ独特な生活空間を作り出した。複雑につながる路地は一度入り込むと迷宮の中に入ったような不思議な感覚になり、海外からの観光客にも人気がある。 中国政府はそのカシュガル旧市街の再開発として、6万5千世帯、約22万人のウイグル人の一方的な立ち退きと旧市街の取り壊しを続けている。(2010年取材)
写真 文/岩波友紀
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